ワタシノ好キナ王子サマ★
「ごめんごめん。だってくだらないんだもん。」


泉那はまだ笑っていた。


「くだらないって何なのさぁ!!」


私は変な顔をしているかもしれない。


すごく情けない表情で、泉那を見つめた。



「くだらないよ〜。…だって、稲穂基之って…」



「基之君って…??」



「モテるのに女の子が苦手らしいもん。」



私は口があんぐりした。


苦…手…??



「女の子が話しかけると、逃げるらしいし。」



私は、何がなんなのか分からなくなって、頭が混乱した。
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