ワタシノ好キナ王子サマ★
「ゆっめのっちゃ〜ん!!一緒に帰りまっしょ〜い!!」


和哉が何か言おうとした瞬間、基之君が大声で誘ってきた。



野次馬の人達も私と和哉も、皆ポカンとした。



「あ、和哉もいたんすね!!和哉も一緒に帰りましょう!!」



爽やか悩殺スマイルを平然と向ける王子様に私は、メロメ…キュンときたが、和哉には逆効果だった。


「誰がてめぇと帰るか!!それに、"和哉"って呼ぶな!!」


「そっかぁ…じゃあ、二人で帰りますか。夢乃ちゃん。」



和哉を無視した王子様は、私だけに、さっきの笑顔を見せてくれた。


私の顔は発熱した。
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