禁断的な愛し方
「そしたら、光も俺も母さんも苦しまずにすんだんだ。こんな辛い恋体験しなくてすんだんだ。そしたら、光もこの家に来なくてすんだのに。あまりにもひどすぎるよ、父さん」




そう言いながら


涙をこらえ


部屋から出て行った


祥次は自分の部屋に行った





そして


部屋の中で


一人で暴れてみた




「うっ、うっ。」




ついに泣いてしまった


大嫌いだなんて


言ったのは嘘だった


本当は今でも


光のことが好きで


好きでたまらないぐらい


愛している


けど


実の兄妹って知って


しまった以上





光をもう


愛せない


なので


あえて突き放した


方が


光にとってもいいと思った


それが光を傷つける


ことになったとしても


それはしょうがなかった


忘れてしまえば


何もかも

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