禁断的な愛し方
「そうですか」

「その方がいいんです。そうすれば、いずれ、兄のことは忘れられる。」




少々苦笑いで




「本当に忘れることができるんですか?」

「え?」

「あっ、いや。なんでも」




すると


母親が部屋に入ってきた




「光」

「お母さん」





抱き着いた


母親は少々びっくりした




「私は、ずっとここにいるから。もう、どこにも行かないから。ごめんなさい」




母親は思わず涙


を流しながら


優しく抱きしめた。




「ごめんね。」




心が通じ合ったようだった



それから

時はあっというまに過ぎていった





結局


本当に光は転校していった


祥次はなんとか


光への気持ちをふっきることができた


いやできたはずだった


見事 大会では新記録達成をした


後で 部員から


光が大会に来ていたということを聞いた



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