禁断的な愛し方

第12章

祥次は光を見つめている




「やっぱり。俺とのこと。ひきずってるのか?」

「…」




光は黙ったままだった




「実は俺もずっとひきずってたよ。けど、やっとふっきれた、お前も早くふっきれて。彼氏作れよ。そしたら、ふっきれるから。俺とのあの頃の思い出きっと忘れられるから」





忘れる?


できない


あの楽しかった


思い出を忘れちゃう


なんてできない




「忘れるなんて、できない!」




立ち上がった




「光」

「私にとって、あの思い出は絶対に忘れたくないの!っていうか忘れられない。無理よ。お兄ちゃんへの思いが…」


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