禁断的な愛し方
それが


現実だから。


受け入れたくなんかない


けど


受け入れなきゃならない




「…」




加奈は黙ったままだった




「最初から、本当の兄妹だって。知ってたら、こんな思いしなくてすんだのにな」




加奈は同情していた





「って今更言ってもなって感じだよな。もういーよ。俺、光のことあきらめるよ。」




優しい笑顔で




「たとえ叶わない恋だとしても。あいつのことずっと思うことができるだけで、充分だよ。たとえ、あいつの彼氏になれなくても。たった一人の兄として見守ってられんなら、幸せだよ。」





「俺、帰る。7年ぶりだけど。光に会えて嬉しかった。これは光に伝えたかったけど。結局最後までそっけない態度とっちまったな」



そう言いながら


祥次は店から出た。


加奈は一人残された


祥次は街を歩き出した

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