禁断的な愛し方
「それは、あなたに会いたかったからよ。何年もあなたのこと捜し続けた。そして、ようやく一年前に知ったの」




抱きしめた


懐かしい感じがしたのは


このせいだった




「じゃあ、どうして、訪ねてこなかったの?なんで一年も。なんでよ?」

「私みたいな母親なんか、あなたに顔向けできないと思って」





「でも、私、会うことが可能なら。私のホントの両親はどんな人なのか。なんで、私を捨てたのか。ずっと知りたかった」




悲しげな目線で


実の


お母さんに会えて


ホントは嬉しいはず


なのに


なぜか素直に喜べなかった



「……私の夫がなくなったからよ。もうあれから半年たつわね」





「亡くなったって。もしかして、私のホントのお父さん?」




「……いいえ。違うわ。あなたのお父さんはその人じゃない。もちろん、亡くなった夫とは15年以上連れ添ってきたわ。けど、あなたのお父さんではないわ。」




光はかなり驚いた




「じゃあ、私のお父さんはどこ?もしかして、亡くなって」
< 99 / 124 >

この作品をシェア

pagetop