Two Strange InterestS
そんな大学生活を送りながら、2度目の遭遇はこれまた偶然、ある授業だった。全学部の1年生がカリキュラムの都合さえつけばまんべんなく受講しているであろう一般教養。
定員100名弱、学内では中型の講義室。長方形の室内は階段状で後方からもホワイトボードが見えるようになっていて、机が横3列、縦9列に並んでいる。机一つにつき横並び3人掛けなので、親しい友人と一緒に受講しない場合は、大抵が真ん中の席をはさんで両端に座るのがほとんどなのだが、私もその例にもれず、丁度窓側、教室後方の空いていた机に鞄をおいて――気付いた。
席から椅子を一つはさんだ向こう側に、眼鏡をかけて文庫本を読んでいた彼がいたのだ。
前と同じノンフレームの眼鏡に黒いブラウス、下の方までは見えないけど……服装はかっちりしていてクールな印象だが、話しかけてからの雰囲気は相変わらず柔らかい。
私が偶然その場に座ったその瞬間、周囲から何となく視線を感じるけど、まぁ、どうせこれも単なる偶然。次回からはまたそれぞれ何となく座るだろうし。
彼がちらりと視線を上げて、私の存在に気がつく。間違いない、あの時の彼だ。
定員100名弱、学内では中型の講義室。長方形の室内は階段状で後方からもホワイトボードが見えるようになっていて、机が横3列、縦9列に並んでいる。机一つにつき横並び3人掛けなので、親しい友人と一緒に受講しない場合は、大抵が真ん中の席をはさんで両端に座るのがほとんどなのだが、私もその例にもれず、丁度窓側、教室後方の空いていた机に鞄をおいて――気付いた。
席から椅子を一つはさんだ向こう側に、眼鏡をかけて文庫本を読んでいた彼がいたのだ。
前と同じノンフレームの眼鏡に黒いブラウス、下の方までは見えないけど……服装はかっちりしていてクールな印象だが、話しかけてからの雰囲気は相変わらず柔らかい。
私が偶然その場に座ったその瞬間、周囲から何となく視線を感じるけど、まぁ、どうせこれも単なる偶然。次回からはまたそれぞれ何となく座るだろうし。
彼がちらりと視線を上げて、私の存在に気がつく。間違いない、あの時の彼だ。