Two Strange InterestS
 気になることが沢山ある。
 だけど、それを直接聞く勇気が持てないのは……。

「……都?」

「へっ? あ、何?」

 あれから彼の部屋でぼんやりしていると、程なくして彼がバイトから帰って来た。

 ただ、彼を見るとどうしても、聞きたくなってしまう。
 元カノは、まぁ……どんなゲームが好きだったのか気になるけど、私はむしろ、林檎ちゃんが言いかけた「あんなこと」の方が、気になる。

 薫はいつか、私に話してくれるだろうか。私はそれを待つしかないのだろうか……。

 と、いうか、私って、本当に……。

「みーやーこっ!」

「は、はいっ?」

 気がつけば、少し不機嫌な表情の薫が、3センチの距離で私を覗きこんでいる。

「どうしてさっきから無視するのかな。俺と話はしたくない?」

「ち、違うよ! えぇっと……ゴメン、何の話だっけ?」

 私はむしろ、君に聞きたいことが溢れているのに。
 それを口に出せにまま、私もプレイしたあのゲームの話題に。

「あのね薫、あえて言わせてもらうけど君はまだ分かってない。まずは生徒会長でしょう。眼鏡に白の詰襟よ! これだけで襲ってくださいって広告出しながら歩いているようなものでしょう?」

「いや、甘いぞ都。俺としてはまずあの白衣に秘められた願望をだな……」

 と、互いに至極真面目な表情で自己主張しているのだけど……私の中にくすぶる想いは、少しづつ、膨らんでいく。
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