Two Strange InterestS
「あ、えっと、この間は……」
思わず呟いた私に、彼が「この間はお疲れ様」と爽やかに返してくれたのだ。たったあれだけの縁だったにも関わらず、(恐らく)忘れられていなかったことに驚いてしまう。
「文庫、何読んでるの?」
「え? あー……図書館で借りたんだよ。暇つぶしに丁度いいかなって」
私が興味本位で覗き込んだ本をバタバタと片付けて、「そういえば」と場を仕切りなおす。
「沢城さん、法学部だっけ」
「へ? あ、うん、そうだけど……」
唐突に名前を呼ばれたことに驚いてしまった。困った、確かにそういう場だったから学部と名前は互いに名乗ったけれど……こっちはそんな彼の情報を脳内から検索出来ないまま話しかけてしまったのに。
あぁもう! 原画家さんの名前なら忘れないのに! 思い出すんだ沢城都、間違いなく名前も聞いたし印象に残ったはずだ、珍しく年相応にはしゃいだあの日のことを思い出すんだ!
そして、
思わず呟いた私に、彼が「この間はお疲れ様」と爽やかに返してくれたのだ。たったあれだけの縁だったにも関わらず、(恐らく)忘れられていなかったことに驚いてしまう。
「文庫、何読んでるの?」
「え? あー……図書館で借りたんだよ。暇つぶしに丁度いいかなって」
私が興味本位で覗き込んだ本をバタバタと片付けて、「そういえば」と場を仕切りなおす。
「沢城さん、法学部だっけ」
「へ? あ、うん、そうだけど……」
唐突に名前を呼ばれたことに驚いてしまった。困った、確かにそういう場だったから学部と名前は互いに名乗ったけれど……こっちはそんな彼の情報を脳内から検索出来ないまま話しかけてしまったのに。
あぁもう! 原画家さんの名前なら忘れないのに! 思い出すんだ沢城都、間違いなく名前も聞いたし印象に残ったはずだ、珍しく年相応にはしゃいだあの日のことを思い出すんだ!
そして、