Two Strange InterestS
09:見失ったピース
初めて、見た。
こんなに切ない、彼の顔は。
そんな彼が紡いだ拒絶は、私を混乱させるだけで。
「薫……私には、君が何言ってるのか、分かんない、よ?」
涙が出るかと思った。いや、瞳は既に潤んでいる。
呆然としたままの私を、彼もまた、今の私と同じような表情で見つめて、
「俺は……都の側にいたいって……思ってる」
「だったら! さっきの言葉はどういうこと!? 私、だって……私だってねぇっ!!」
意味が分からない。お互いに一緒にいたいって思っているならそれでいいじゃないか、それのどこに問題があるっていうの!?
激昂した私の頭に……聞き分けなく泣き叫ぶ幼い子どもを諌めるように、彼はそっと手を置いた。。
「都は……これからも、こんな思いをしながら俺と付き合わなくちゃならないの?」
「え?」
「俺が……また何か、別の人間関係でトラブルを起こすと、都は手を貸して、きっと俺を助けてくれる。だけど……その度に都は、嫌な思いしなくちゃならないんだろう?」
彼が何を言っているのか、何を伝えたいのか……正直、全く伝わってこなかった。
これが、彼なりの優しさ?
これは、寂しかったって思った私への、試験?
理解できない、理解したくない、訳が分からない!
「そうかもしれない、けど……でも、そんなの私は構わない! 私はっ……!」
「――やっぱり、俺はこれからも、都を傷つけながらじゃないと、一緒にいられないの?」
「違うでしょう!?」
思わず叫んだ。
違う。
そうじゃない。
違うんだよ、薫。
どうして……そういう風にしか、考えられないの?
こんなに切ない、彼の顔は。
そんな彼が紡いだ拒絶は、私を混乱させるだけで。
「薫……私には、君が何言ってるのか、分かんない、よ?」
涙が出るかと思った。いや、瞳は既に潤んでいる。
呆然としたままの私を、彼もまた、今の私と同じような表情で見つめて、
「俺は……都の側にいたいって……思ってる」
「だったら! さっきの言葉はどういうこと!? 私、だって……私だってねぇっ!!」
意味が分からない。お互いに一緒にいたいって思っているならそれでいいじゃないか、それのどこに問題があるっていうの!?
激昂した私の頭に……聞き分けなく泣き叫ぶ幼い子どもを諌めるように、彼はそっと手を置いた。。
「都は……これからも、こんな思いをしながら俺と付き合わなくちゃならないの?」
「え?」
「俺が……また何か、別の人間関係でトラブルを起こすと、都は手を貸して、きっと俺を助けてくれる。だけど……その度に都は、嫌な思いしなくちゃならないんだろう?」
彼が何を言っているのか、何を伝えたいのか……正直、全く伝わってこなかった。
これが、彼なりの優しさ?
これは、寂しかったって思った私への、試験?
理解できない、理解したくない、訳が分からない!
「そうかもしれない、けど……でも、そんなの私は構わない! 私はっ……!」
「――やっぱり、俺はこれからも、都を傷つけながらじゃないと、一緒にいられないの?」
「違うでしょう!?」
思わず叫んだ。
違う。
そうじゃない。
違うんだよ、薫。
どうして……そういう風にしか、考えられないの?