Two Strange InterestS
 そして次、思わぬ功労者になってしまった綾美と大樹君。

 綾美に何となく彼の話をすると、途端に顔色を変え……「今すぐ会わせろ」と詰め寄るではないか。

 なーんだ、綾美も彼のこと覚えてるじゃないかという安心はすぐに消え、どうしてそんな顔になるんだろうという疑問と、恐ろしさが。
 普段の彼女からは想像も出来ないほど焦っていたので、私も緊急事態だと思ってすぐさま薫経由でコンタクト。

 ただ、彼は色々忙しい身なので(専門学校ってそんなに忙しいのかな?)……実際、2人を引き合わせられたのは3日後だった。

 そこで、事件は起こる。

 待ち合わせ場所は賑う駅前。しかし、彼女は出会い頭に彼の胸倉を掴むと(あのー……ココ、街中なんですけど綾美さん?)、その綺麗な顔で再会の挨拶もなしに、いきなり詰め寄ったのだ。

「大樹、説明しなさい!! 2年前、どうしていきなり音信普通になったの!? 夏コミにFat○で合同本出すって話だったのに……アンタの埋め合わせで、あたしはあの4日間、地獄を見たんだからね!!」

 あ、あの……ココ、街中……まぁ、綾美がそんなことを気にするわけないと思うけど。
 ただこれで、薫が綾美にあのイラストをリクエストした理由が何となく分かった。
 綾美はずっと、合同本で最初に描くはずだったキャラを……描き続けているんだ。
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