Two Strange InterestS
「都って、スカートはかないよな?」

「だって、胡坐かけないじゃない」

 後ろから大真面目に答える私に分かるよう、彼はわざとらしく体を揺らしてため息をつき、

「……そもそも、スカート持ってるか?」

「覚えてない」

「……俺が買ったら、着てくれる?」

「そこまでしてもらわなくても……っていうか、別にデニムでもいいじゃない。ひょっとして生足フェチ?」

「男は誰だってそうだ」

 そうだったのか。私はむしろストッキングに反応してしまうんですけど。

「じゃあ、明日は一緒にスカート買いに行こっか。薫が選んでくれるんなら、私だって着るよ……多分」

 多分ね。私の気が変わらなければ、だけど。
 でも、

「スカートかぁ……私がスカート着用なんて、それだけでコスプレよ」

「そりゃ貴重だ。さて、そろそろ俺も着替えていいかな? シャワー浴びたいし」

「夕ご飯は?」

「気分をさっぱりさせてからにする。ほれ都、いい加減に離れなさい」

 彼が立ち上がろうとするので、私はしぶしぶ、抱きついていた背中から離れて、

「じゃあ、私は白衣を調達してくるから……今度は、二人で一緒にコスプレ大会ね☆」

 そんな私の言葉に、薫は苦笑しながら頷いたのだった。
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