Two Strange InterestS
私はポッキーを口にくわえたままマウスを画面左下まで動かし、メニューボタンから「環境設定」を選択。本文の未読スキップ――まだ読んでいない部分もユーザーの意思ですっ飛ばせる便利機能――をオンにして早速早送り……彼らの二回目を豪快にすっ飛ばしたところでセーブ。画面が薄暗いCGから町全体のマップに切り替わり、誰に会いに行くのか選択することになる。
よし、私が知りたいのはこの先からなのだ。ここから彼女の個別ルートに移行するためには……マップでどこに移動すればよかったんだっけ? 確かこの移動で麻美ちゃんを選択しても、トゥルーエンドにはたどり着けないらしい。ただ、先ほどセーブしたのだから、ここから別のセーブデータから、別の子にシフトチェンジしようかなぁ。麻美ちゃんの攻略データは裏ルートへの突入には必要ないし。妹ルートに突入するためには、幼馴染のトゥルーエンドを見るのが必須条件だから……。
私がネットで得た情報を、頭の隅から引っ張り出していると、
「……相変わらず、沢城らしい楽しみ方だな」
この部屋の主人が読んでいた本から顔を上げ、パソコン用の椅子に座っている私に冷めた声で突っ込む。反射的に椅子ごと回転させ、彼の方を向いた。
よし、私が知りたいのはこの先からなのだ。ここから彼女の個別ルートに移行するためには……マップでどこに移動すればよかったんだっけ? 確かこの移動で麻美ちゃんを選択しても、トゥルーエンドにはたどり着けないらしい。ただ、先ほどセーブしたのだから、ここから別のセーブデータから、別の子にシフトチェンジしようかなぁ。麻美ちゃんの攻略データは裏ルートへの突入には必要ないし。妹ルートに突入するためには、幼馴染のトゥルーエンドを見るのが必須条件だから……。
私がネットで得た情報を、頭の隅から引っ張り出していると、
「……相変わらず、沢城らしい楽しみ方だな」
この部屋の主人が読んでいた本から顔を上げ、パソコン用の椅子に座っている私に冷めた声で突っ込む。反射的に椅子ごと回転させ、彼の方を向いた。