Two Strange InterestS
ちなみに、
「ねぇ綾美、私がそっちの世界に足を踏み入れたっていうのに……相変わらず、本は見せてくれないのね」
彼女はどういうわけか、私に自分が書いている同人誌を見せてくれない。過去に売り子を頼まれたとき、私が中身を見ようとするとすっごい勢いで止められたのだ。売り子なのに。
彼女のイラストは当然だが上手い。私も過去、彼女にイラストをもらったことがあるけど……本人が無理して描いたと言う割には、普段彼女が描かない美少女が完璧に微笑んでいたりして。
友人付き合いも地味に長いし、私が綾美の趣味嗜好をある程度理解している。今更何を見せられても動じないし、叫ばないし、白い目なんか向けないよ……うん、多分。
ジト目を向けて訴える私に、彼女はパフェをつつきながら、無駄に綺麗な(この表現はひがみ)、それでいて妙に悪戯な表情で返答するのである。
「あたしの本はまだまだ、初心者の都には刺激が強すぎるからね」
うん、そうだと思う。心の中で素直に納得しながら、彼女から預かった文庫本数冊を、自分のバックにしまいこむのであった。
「ねぇ綾美、私がそっちの世界に足を踏み入れたっていうのに……相変わらず、本は見せてくれないのね」
彼女はどういうわけか、私に自分が書いている同人誌を見せてくれない。過去に売り子を頼まれたとき、私が中身を見ようとするとすっごい勢いで止められたのだ。売り子なのに。
彼女のイラストは当然だが上手い。私も過去、彼女にイラストをもらったことがあるけど……本人が無理して描いたと言う割には、普段彼女が描かない美少女が完璧に微笑んでいたりして。
友人付き合いも地味に長いし、私が綾美の趣味嗜好をある程度理解している。今更何を見せられても動じないし、叫ばないし、白い目なんか向けないよ……うん、多分。
ジト目を向けて訴える私に、彼女はパフェをつつきながら、無駄に綺麗な(この表現はひがみ)、それでいて妙に悪戯な表情で返答するのである。
「あたしの本はまだまだ、初心者の都には刺激が強すぎるからね」
うん、そうだと思う。心の中で素直に納得しながら、彼女から預かった文庫本数冊を、自分のバックにしまいこむのであった。