Two Strange InterestS
「……それくらい、自分で何とかしなさいよ」

 ほれ見たことか、やっぱり主人公体質なんだから。
 私は携帯をしまって、こちらを睨んでいる彼女と視線を合わせた。

 ……こんな日じゃなかったら、友達になって制服とか……ってマテマテ、違うから、そうじゃないから!
 声が引きつらないように注意しながら、初めて、彼女に言葉をかける。

「薫ってば……女の子に優しいのは分かってるけど、そんな可愛い女の子を連れ込むつもりだったんだ。ふーん、私じゃ不満なんだ、へぇー?」

「あ、いやその……これは……」

 どうやらこの返しは予想していなかったらしい。彼女よりも新谷氏の方が明らかにうろたえているではないか。ダメぢゃん、しっかりしろ新谷氏!

 私はつかつかと2人に近づくと、私を睨む彼女から半ば強引に彼を引き剥がし、

「一度、じっくり話し合う必要があると思わない? ここまで連れてきた可愛い彼女には申し訳ないけど……」

 適当に腕を絡め、にやりと笑ってみた。
 そしてそのまま、彼を部屋まで引っ張っていく。

 ……しかし、私には一つだけ、聞いておきたいことがあった。

 それは、
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