Two Strange InterestS
 それから、私たちは場所を移動。互いに欲しい本やCDがあったので、足は自然と「いつもの場所」へ向かっていた。

 いつもの場所、それは……具体的な店名出していいのかな……えぇっと、私たちが住んでいる町にあるのは、10月からポイントカードがリニューアルする、 あのお店。アキバも乙女ロードの首都圏のお話だ。某虎さんや緑の野菜さんの店はないので、この町で同じような趣味の人間が集まる場所はこのお店になってしまう。

 うん……駅ビルの中にある、ってことを除けば、最高の空間なんだけど。(入るとき、どうしても周囲を気にして挙動不審になってしまう私はまだまだ小心者)

 私と綾美は読むジャンルが違うので、店に入った瞬間無言で別れる。私は新刊コーナーのライトノベルを適当に物色し、気になった本の後書きだけ読みながら(本文より後書きが好きなのさ)、面白い出会いを期待する。
 特に今日は自分好みの作品が見当たらなかったので……フラフラと店内を徘徊。

 途中、BL小説がずらりと並ぶ棚の前で、思わず足を止めてしまう自分がいる。
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