☆わがまま彼氏☆ ~あたしの記憶を取り戻して~
学校に行っても、笑顔の多栄はいない。
今まで、冷たくして来たのを後悔している俺。
もっと優しくするべきだった。
わがままも…、もう言わない。
だから、多栄。
目を開けてくれ!
多栄を見ながら、祈るしか出来ない俺。
5日目。
病室に居た俺は、多栄の手を握り見詰めていた。
ピクっ。
と、指が微かに動いた。
「多栄…?」
指は動いたけど、目は開けない。
頼む…。
目を開けろ…。
願いも虚しく…一週間が過ぎた。