☆わがまま彼氏☆ ~あたしの記憶を取り戻して~
「俺…、この小さな手をいつまでも離さない。」
「へ?……んっ……」
小さく呟いた義人クンの言葉。
その言葉に驚きを隠せないあたしに、優しいキスを落とした。
重なる唇。
あたし達。
こんな感じでキスとかもしていたんだ。
そのキスが初めてじゃなく…、前にもこの感覚を経験した気がした。
懐かしい?
そんなんじゃない。
久し振り?
そんな感じでも無く…。
何とも不思議な感覚に陥ってしまう。
ゆっくりと離れた唇に見とれながらもテレるあたしは俯いた。