☆わがまま彼氏☆ ~あたしの記憶を取り戻して~
―次の日―
昨日一晩中考えたの。
眠らずに考えたんだ。
ベッドの上でぼーっと天井を見詰めいると、自然に義人クンの事を考えていた。
ガラっ。
勢いよく開いたドアに驚き、我に戻ったあたしは入って来た人を見た。
ドクン…。
高鳴る心臓。
そこに居たのは、義人クン。
あたしの直ぐ側に来て、
「気分はどう?」
優しい笑顔が、胸を締め付ける。
「う、うん…。」
この一言が精一杯の返事。
黙って椅子に座る義人クンを見て、ゴクリと息を飲んだ。