☆わがまま彼氏☆ ~あたしの記憶を取り戻して~
薄い記憶
授業中に震えた携帯。
ん?
こんな時間にメール?
義人クンからだった。
【一緒に帰ろう。ヨシト】
その一言に何故か胸がギュッと締め付けられた。
屋上の記憶。
あれは確かに、うっすらと思い出せたんだ。
慌てて返信をして携帯をポケットにしまう。
そして、授業終了のチャイムが鳴り響いた。
あたし…。
凄く今、ドキドキが止まらないんだ。
義人クンの事、好きだったんだって…。
薄い記憶が蘇りかけていたから。
胸がモヤモヤするの。
好き…。
って気持ち…。