☆わがまま彼氏☆ ~あたしの記憶を取り戻して~
「泣くなよ!」
ウザそうな声。
せっかくおしゃれして来たつもりなのに。
そんな言葉を義人の口から聞くとは、思っていなくて。
「ヒック……。」
あたしの涙は止まる事なく、余計に溢れ出して来た。
「スカート短いんだよ…。」
義人の小さな呟きを聞き逃しはしなかった。
俯いていたあたしは義人を見上げた。
そっぽ向いて頭を掻いて、なぜか少し顔を赤くさせていた。
「え…?短いかな?」
「短いに決まってるだろ!」
あたしのワンピースを指差す。