☆わがまま彼氏☆ ~あたしの記憶を取り戻して~



着いた先は、いつもの屋上。



キツい風が吹いている。



髪とスカートを押さえながら、義人の背中を見詰める。



振り返った義人。


「お前、やっぱり勘違いしてるよな?」



気怠い態度の義人は冷たい目であたしを見下ろしている。



「勘違い…?」



首を傾げるあたしに義人は、前髪を掻き上げながら、


「高本は……、














いとこなんだ!」


いとこかぁ…。
そうなんだ?



って、マジ???


今の今まで知らなかった。多分、誰も知らない。



< 78 / 210 >

この作品をシェア

pagetop