☆わがまま彼氏☆ ~あたしの記憶を取り戻して~
…次の日…
「おはよ!」
いつもより早く学校についたあたしは加賀君に挨拶された。
野球部の加賀君は、朝練が終わったのか席でダラけていた。
「お…、おはよ。」
挨拶は無視できないし。
鞄から教科書を出していると、小さな声で、
「成田のどこが良い訳?」
なんて、真剣な顔をして言うもんだから。
「全部…。」
あたしも小さな声で返事した。
「ふーん。」
素っ気無い返事。
なら、聞くなって感じだけど…、いきなり小さなメモを差し出す加賀君。