誰かのものにならないで
「お兄ちゃん…」

「彩!!」




と叫びながら
お兄ちゃんは私に駆け寄って来てくれた
思わず涙がこぼれた





そして
私を優しく抱きしめてくれた。
私はお兄ちゃんへの恋心がさらに深まり
胸が苦しかった。
するとお兄ちゃんは少し腰を下げ
私に顔を近づけた。




「なんだ…?泣いてるのか」

「…!」




お兄ちゃんは手で涙をふいてくれた





その笑顔は一年たっても
変わっていなかった。




「なんでもないよ…?1年ぶりにお兄ちゃんに会えたから、嬉しかっただけ。」



すると
彩の視線に婚約指輪が
まさか…!と思った




「お兄ちゃん、その指輪…。」
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