半径1㍍禁止
「戻ってこれば、いいじゃん。」
桐斗がいきなり言う。
「…え?」
さっきの話聞いてた?
「俺は、いつでも大歓迎。」
桐斗が笑って言った。
一番デカくて、一番強い族。
入ったら、どんな気分だろうか。
踏み出したいけど、
その一歩を裕が止めてしまう。
裕を悲しませたくない。
「冗談。」
そう言って、桐斗がデコピンしてきた。
「なっ…!」
「俺も、好きな子を危険に合わせたりしたくないし。
強いと、あんまり喧嘩もしないからね。」
桐斗が言った。
「なんで?」
「下の奴らが、やるって言って倒しちゃうわけ。
なんだかんだで、3・4ヶ月は喧嘩してないかも。」
桐斗が言う。