半径1㍍禁止

「喧嘩したいの?」

私が聞く。

「まーね…。」


何時間喋っただろう。


「…あたし、そろそろ帰る。」

元はと言えば。

私は、なんでここにいるんだ。


「まだでしょ。」

せっかく、立ち上がったのに。

腕を引っ張られて、私はまた逆戻り。


もうっ…!!


「離してよ。」

桐斗の胸板を叩く。

「…やだ。
お楽しみは、これから?」

そう言った瞬間、押し倒された。


目を開けると、桐斗の顔がすぐ上にあった。

思わず顔をそらすと、桐斗から顎を掴まれた。


「俺の事、見てよ。」

桐斗が不敵な笑みを浮かべる。

「やだ。」

「そいう時だけ、強気になるんだ。」


ほっとけっつの!


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