半径1㍍禁止

「うん。」

当たり前だし。

「だよね~。裕が必死で探してるのに。
俺達、こんなイケない事してるもんね?」


そう言って、私のブラウスの中に手を入れてくる。


「…やっ…。」


「裕が知ったら、どう思うかな?」


耳元で桐斗が囁く。


「…だからっ…、やめてっ。」

私が必死に言う。

「いやだ。…って、言ったら?」

「…っ…桐斗…。」

私が桐斗の裾を掴んで言った。


スルリと桐斗の手が抜ける。


「やりすぎた?」

桐斗が笑って言った。

「やりすぎたとかの問題じゃない…。」

私が睨んで言う。


「怯えたうさぎみたい。」


馬鹿にしたような笑みを浮かべる。

睨んでも、コイツには意味がないと、学習した。

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