半径1㍍禁止
☆卑怯者
走って、教室に戻った。
「あーーっ!!」
真美が私を指差して言う。
「なに…?」
私は、戸惑いながら言った。
「もう、探したんだから~。
裕、いたよ~!!」
真美が言う。
「……本当だ。」
裕がため息をついた。
「心配させんなよ。」
頭を撫でられた。
「……ごめん。」
そう言うと、裕が笑った。
なんで、そんなに甘いの?
ただ、私が……自惚れてるだけ?
「どこ行ってたのっ。」
真美が口を尖らせて言う。
「ちょっと、ぶらぶらしてた…。」
ははっ…と、苦笑いをして見せた。
「嘘~!
真美と裕、ちゃんと探したし!」
真美が言う。