半径1㍍禁止
「……ねえ、藍衣ちゃんっ!
聞いてんのっ!?」
真美が膨れっ面になり言う。
それ、あたしの台詞だから。
「……別にいいよ。
遅れてますからっ!!」
あたし、遅れてるなって最近気づき始めてきてたんだよ。
「もしかして……。」
真美が口を両手で抑える。
うん、もしかしてのもしかして。
「だから、誰それ。」
遅れててもいいから、そいつがなんなのかを教えてほしいよ。
「本当、藍衣遅れてる~。」
もう、ほっといてくれないかな?
それより、話聞いてる?
また、軽く無視されてない?
「だから、聞いてんじゃんっ!
誰だよ、そいつっ!!」
私が言った。