半径1㍍禁止
そう言って、
ひょっこり角から、顔を出す。
「……………まじかよ。」
私は、思わず言った。
よくぞ、見つけてくれたもんだ。
最悪だ。
もう、会う事はないと思ってたのに。
「運命だね。」
ニッコリ笑う、この男。
「……誰!?」
真美が目を見開いて言う。
「知らん。」
私は、苦笑いで言った。
「酷いね。忘れちゃったわけ?」
覚えたくもないわ。
「俺は、ちゃんと覚えてるのにな。」
「はいはい。覚えてますよ!」
私がうんざりして言った。
「じゃあ、何?」
嬉しそうに言う。
「桐斗?」
私が言った。
「やっぱり、藍衣も会いたかったんだね。」