半径1㍍禁止

それから、茜や小百合と出会って。

悪に染まっていった。

いつだって、裕は見守っていてくれた。

私がやられそうになったら、駆けつけてくれた。


なのに……。


――――――――――――


「…答えてよ、裕。」

私が言う。

「……じゃあ、今から会える?」

裕のかすれた声が聞こえた。


「うん。」

「…家行くから。待ってて。」


そう言って、電話が切れた。


まだ、真美がくるまで3時間近くある。

裕が来る間、部屋の片付けをしていた。


なんか…、落ち着かない。


「はぁー…。」

座って、ボーっとしていた。


10分ぐらいたった時。


――ピーンポーン――


チャイムが鳴った。


ドアをあける。

「……藍衣。」


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