半径1㍍禁止
「相手してやるよ。」
始まった。
最初は、俺が攻めてばっかり。
なに、楽勝じゃねーか。
そんな思ってたのも、つかの間だった。
「甘いんだよ。」
そう言って、拳が俺の腹に入った。
「う゛っ…!」
口から、なんか出そう。
それから、桐斗の反撃が始まった。
「俺の戦い方、分かった?
最初、相手の動き見て。
ある程度分かったら、攻撃入る。」
――ドンっ…!!
「いっ…て…。」
殴られた。
胸ぐらを掴まれる。
「…頭も、少しは使わないと。
ただ殴るだけじゃ、勝てるはずねーよ。」
「…くっそっ…!」
――バンっ…!
力を振り絞って、蹴りを入れた。
「いてー。」
桐斗が立ち上がる。