半径1㍍禁止


「裕…。」

それでも、そんな事言ってくれる。

嬉しかった。


「藍衣は…、大切だから。」

裕が笑う。


また、私。

自惚れちゃうよ…?


「あたしだって、裕大事だし。」

気づけば、そんな事を口走っていた。


「本当かよ?」

裕の顔が、急に近づいた。

「……当たり前。」

私がにっこり笑った。


そう言うと、

「さんきゅ。」

額にキスをされた。


「……へ?」

思わず、変な声を出した私。


つか…、キスした?


「そろそろ、行くわ。」

裕が立ち上がる。


まさかの放置かよ。

でも…。

ふと、時計を見ると真美が来る時間まで後少しだった。


「…あぁ、うん。」

変なとこは、突っ込まないよにしよ。

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