半径1㍍禁止

「ちゃんと思ってるよ。」

顔をあげた。


すると、桐斗はため息をついた。


「裕は、いいよね。
どんな事があっても、藍衣みたいな子がいてくれるから。」

ね?そう言って、私の頭を撫でる。


それは、嫌みにも聞こえた。


「…なにが、言いたいわけ。」

私が言った。

「別に、何も。ただ…。」

桐斗が黙る。


「ただ…?」























「裕が憎いだけ。」
















そう言って、桐斗は不敵な笑みを浮かべる。

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