半径1㍍禁止
「うん。ごめんね。」
「どういたしまして。」
桐斗が言った。
「じゃあ…。ばいばい?」
私が首を傾げる。
「藍衣、可愛い。また、遊ぼうね。」
手が伸びて、また頭を撫でられるのかと思った。
ら……。
頭を押されて、抱きしめられた。
「おやすみ。」
耳元で囁かれる。
「………おやすみっ!」
そう言って、急いで玄関に走った。
きっと、こんな私を見てまた笑っているんだろう。
桐斗の顔が、頭に浮かぶ。
顔が熱い。
「…やっぱ、どうかしてる。」
頭を横に、ぶんぶん振った。
「はぁー…。」
頬に手を当てる。
火照ってるし…。
疲れたから、熱あるのかも。
顔が赤いのを熱のせいにして。
さっさと眠りについた。