半径1㍍禁止
ど…、どっちの意味っ!?
この人は、なにを求めているんだ。
ヤる気……。
私が黙っていると、
「ってか、家入ろうよ。
キスに夢中になり過ぎじゃない?
ここ路上だし。」
桐斗が笑って言う。
はぁ…!?
「…そっちがしてきたんじゃんっ!!」
あたしがしたみたいになってんだけど!
「…藍衣、うるさい。」
桐斗が耳をふさぐ。
いや、うるさいって…。
「もう、ムカつくなあ…。」
そう言いながらも、ドアをあけた。
「お邪魔しまーす。」
スタスタと中に入って行く、桐斗。
図々しいな…。
「お菓子ないんだけど…。」
私が言った。
「いいよ、別に。
ってか、気遣わないでいいよ。」
二階行っていい?そう言って、階段を上って行く。
そんな桐斗を見て。
逆に、気を遣えよ…。
なんて、言えるはずがない。