半径1㍍禁止

立ち去ろうとした。

俺の腕をつかむ、ゆりか。


「……あんまり。
喧嘩しない方がいいよ?」

ゆりかが、心配そうに言う。

「…あぁ。」

分かってるんだけど。

「気をつけてね?」


心配してくれる人がいる事が、嬉しい。


「ん。」



この時、俺が喧嘩なんかしてなければ。

ヤンキーなんて世界に踏み込んでなければ。

今でも、ゆりかとの関係は続いてたのかもしれない。


けど、アイツが悪いんだ。








願っていた。

幸せ。


ずっと、続くと思っていた。

永遠。



それを粉々にしたのは、

奪っていったのは、






アイツだった。


< 222 / 504 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop