半径1㍍禁止
「そんな、文句ばっか言うけどさ。
ゆりかも、逃げてきたんだろ?
見捨てたと一緒じゃない?」
俺が笑って言う。
「だって…、逃げろってっ…。」
「俺も、早く行けって言われたんだよ。
結局、一緒。
お前が、俺にどうこう言えるわけ?」
「………もう、いい。」
ゆりかが立ち上がる。
「…無力なくせに、口だけ。」
俺が呟いた。
ゆりかが、こっちを睨みつける。
「……最低っ…!!
桐斗だって、結局は何もできなかったくせにっ!」
俺を叩こうとする。
ゆりかの腕を掴んだ。
「じゃあ、約束してやるよ。」
「……何を…。」
「お前の彼氏をやった奴らを俺が潰す。」