半径1㍍禁止

「面倒くさ。」

先生の背中に向かって、呟いた。


寝不足なんだよ。

寝不足ーっ!!


なに、寝てるやつぐらいいるでしょ。

周りを見渡す。

ふと、廊下を見た。


「……あ。」


桐斗が、こっちを見て笑っていた。



口パクで、何か言っている。


「…………。」


――だから、馬鹿なんだよ。



…余計なお世話だああーっ!!


私が、膨れっ面で桐斗を見ると、女の子から話しかけられていた。


ちやほやされて、なんなのさっ!

何を言ったのか、女の子は飛んで喜んでいた。


あんな、ぶりっこのどこがいんだか。


「……ムカつく。」


ブリブリしとけば落とせると思うなよ?


ずっと、見ていると桐斗と目が合った。

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