半径1㍍禁止
――ばいばーい
口パクで、そう言って手をひらひらさせてどこかに行った。
なにさ、もうーっ!!
――キーンコーンカーンコーン――
なんか、授業終わっちゃったし…。
昨日からして。
私は、つくづくついてないと思う。
――――――――――――――
「……桐斗っ…。」
私が、驚いて裕から離れる。
「なんか、お取り込み中みたいだね。
邪魔した?」
桐斗が笑って、裕に言う。
「…かなり、邪魔なんだけど。
ってか、存在がウザい。」
裕が言った。
いやいや…。
「言ってくれるじゃん。
そのセリフ、そっくりそのまま返してやるけど。」
桐斗が私を見る。
「なにさ。」
私が言った。