半径1㍍禁止

「こわーいっ!」

いや、馬鹿にしてんだろ。


「…調子のってんっ…、」

ちょっと、髪掴もうとしたら桐斗に腕を
引っ張られた。


「女の子が、そんな事しちゃダメだよ。」

桐斗が笑って言う。


そのまま、抱きしめられた。


「…アイツらが、悪いんじゃん。」

私がガンつける。


「桐斗君~。怖い~。」

桐斗の腕にしがみつく。


「死ね。」

思わず、そう言った。


うわ…、あたし何言ってんだ…。


すると、桐斗は笑う。

「邪魔。」

そう言って、女の子の手を振り払った。


「藍衣が、妬いちゃうからね。」


なにを……。


桐斗は、教室を出ようとする。


「藍衣。」

振り返って言った。


それだけ。

だけど、そのまま着いて行く。

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