半径1㍍禁止


「離れたいって、言ったら…?」


顔が近づく。

「なにされるかねぇ?
言ってみなきゃ、分かんないかな。」

桐斗が笑う。


Sだ…ドS野郎だよ、純平君っ…!


「…藍衣ちゃん、桐斗にスゴく気に入られてるんだねっ。」

純平君が嬉しそーに言った。


おい、純平君っ……。


「うん。超ー気に入ってんの。
だから、邪魔すんなよ。」

桐斗が手をヒラヒラさせる。


さようならって事……?


「はいはい。じゃあ、真美行こ。」

純平君が言った。

「ちぇっ…、仕方ないな~!」

真美が渋々言う。


二人が歩いて行ったのを見て、桐斗が笑う。


「あーあ。知られちゃったね。」


――俺と藍衣の秘密の関係。


ひ、秘密の関係ってっ…。


< 279 / 504 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop