半径1㍍禁止
「早く、裕も彼女つくったら~!」
真美が嫌みたらしく言った。
「俺は、いーんだよっ!」
「藍衣、大好きだもんね~。」
馬鹿にしたように言う。
「うっせーなー。」
そんな時、ケータイが光った。
気づかれないように、こっそり開く。
桐斗からだった。
何日振りかは、分からない。
ただ、ずっと何にもなかった。
[保健室来て。]
ただそれだけ。
胸が熱くなる。
ずっと、待ってた。
「トイレ行ってくるっ…!」
「…え、待っ、」
真美の声も聞かないで、急いで教室を出た私。
急ぐしか、逃げる方法がなかった。←
はぁー…。
保健室に近づくにつれて、胸が高鳴る。
心臓に悪い。