半径1㍍禁止

すると、桐斗はクスっと笑う。


「嬉しい?」

顎をあげられた。


「…ちっ…違うし。」

焦って言う。


「素直じゃないね。俺は嬉しいのに。」

桐斗が呆れた顔で言った。


誤魔化すといつも、
そんな顔するんだからー…。


――バチッ!

真美が手をたたく。


「はい、バイトだよ~!!」

私の腕を必死に引っ張る、真美。

「藍衣も、変な奴とばっか絡んで…。
物好きだよね。」

真美を横目に桐斗が言う。


いやいや…。

桐斗も同じだと思うよ。←


「ってか、バイト中だったんだ。
待っとくから。」

桐斗が私の頭を撫でる。


胸がキュンとなった。


「おばさんが、呼んでるよ。」

桐斗がニヤリと笑う。


レジを見ると、ご立腹なばはあがいた。


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