半径1㍍禁止

やっぱり意地悪だ。


「もう~…!」

食べにくいっ…!


桐斗は、片手で頬杖をして面白そうに見ていた。


なに、遊ばれてるんだ自分っ…!


桐斗がヘタを強く引っ張った。


「……あ…。」

ヘタだけとれた。


良かった、口からでてこなくて。←


すると、桐斗はヘタを口にいれる。


「桐斗も食べたかったの?」

私が言った。


「……ほら。」

桐斗が舌を出す。


舌の上には、ヘタが結ばれていた。


「スゴーいっ。」

「結べたら、舌が器用って事。」


顔が急に近づいた。


「それって、どういう意味か分かる?」


舌が器用……?って…。


「なにかが、うまいわけ。」

桐斗が言う。


なにかが、うまい?


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