半径1㍍禁止


「……知らない…。」

私は首を振った。


ヤバい……。

そう思った。


絶対、ただじゃ済まない…。


だから、黙っておく事にした。

裕も、きっと顔は覚えてないはず……。



「……なに事?」

「……お前…。」


桐斗…。


「なに、そんな怖い顔してどうしたわけ?」

桐斗がダルそうに言う。


「…お前のせいだよ。
のん気に来やがって…。」


――グシャリ


裕が紙をグチャグチャにする。


「見せてよ。」

桐斗が裕から、写真を奪いとった。

「あっ…!」

思わず写真を渡さないようにしようと思ったら、桐斗に抱き寄せられた。


「…イケない写真?」

桐斗がニヤリと笑って言う。

「う゛っ…。」

顔をしかめた、私。
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