半径1㍍禁止
「…お前のせいで、藍衣がこんな目に合ったんだ。」
裕が言った。
「…さぁ。俺のせいなのかねぇ。」
そう言うと、裕が眉をしかめる。
「守るって、ほざいてたのはどこのどいつだよっ?」
「俺だけど。」
「…やっぱり、口だけなんだろっ!?」
裕が桐斗の胸ぐらを掴んだ。
「…ちょっとっ…、」
「守るよ。守るっつってんじゃん。
今から、これ撮った奴ボコしに行くぐらい簡単だけど。」
桐斗が余裕の笑みを浮かべる。
「…じゃぁ、行って来いよ。」
裕が手を離す。
「…ま、なんにもできないお前に言われたくないけどね。」
桐斗が乱れたネクタイを直しながら、言った。
裕の目つきが一気に変わる。