半径1㍍禁止
「痛いっ…!離してよっ!」
上原が暴れる。
「うっせーな。暴れんなよ。」
首をグッと掴む、桐斗。
「…頭、イカれてんじゃないの!?
あんたは、関係ないでしょっ!」
上原が泣き叫ぶ。
「…お前は、守ってくれる奴もどうせいないんでしょ?
だから、こんな卑怯なまねばっか事するんだろ?」
本当は。
ちょっとした好奇心で、初めただけで。
ただ、すごいなっ!頑張ったなっ!って
誉めて欲しかった。
本当は。
心配してくれて、嬉しかった。
また前みたいに、家族で笑い合って暮らせると思ってた。
ねえ、自分のせいでこんなになったのは痛い程分かってる。
けど…、誰よりも望んでた。
誰よりも、努力していた。