半径1㍍禁止
「……でさ。なんで、アイツが俺の席座ってたんだよ。」
席の表面を払う、裕。
別に汚くは、ないよ…。
「ったく。朝から、気分わりぃ…。」
明らかにキレてる様子。
裕とは、あれから気まずいままだ。
告白の返事だって、返してない。
「…あれ。真美は…?」
ふと、周りを見るといなかった。
「藍衣が、アイツと喋ってたからどっか行ったんじゃねーの。」
どんだけ夢中だったんだよ。なんて、嫌みたらしく言われた。
「だ、だって…。
別に夢中じゃなかったし。」
つい意地を張ってそんな事を言った。
「なら、いいけど?
藍衣って、アイツと付き合ってんの?」
裕が私を見て言う。